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2022/09/01
原英莉花選手のショートパットを見て考える
先日のニトリレディスで、初日から3日目まで単独で首位をキープしていた原英莉花選手は最終日に7位に終わりました。
原英莉花選手本人もおそらく2番の4パットは悔やまれたことでしょう。
客観的には、理由はどうあれ最終日序盤に4パットしてしまうと優勝するのは中々難しいと言えます。
このようにゴルファーにとってはショートパットのミスは残酷で致命的になります。
しかしもし、このへんが克服できればメンタルも強く身体的ポテンシャルも高い原英莉花選手は歴史に残るスター選手になるかもしれませんね。
では、大事な場面でショートパットを決めるには、どうすれば良いのでしょうか?
イップス の研究から逆算して導かれた、ショートパットのクオリティを高めるキーポイントは主に3つあります。
ここにショートパットが完璧主義的に練習量を追いかけても逆効果になる理由が隠されています。
原英莉花選手はとくにイップス ではありませんが、もしパッティングの練習量が相当多いとしたらここに注意が必要です。
①理論にこだわらない自分に向いたストロークの存在に気づき、有効に利用する
②ショートパットとロングパットの『ギヤ比』を使い分ける
③『意識』にパッティングをさせない
それぞれを少しだけ解説しますと…
①
ゴルフの練習を積んでいく最中で「何かわからないけどこうすると上手くいくんだよなぁ」という自分なりの気づきが必ず出てきます。
例えば、
少しインサイドアウトが心地よい場合があったり、アウトサイドインがフィーリングがしっくりきたりすることなどです。
これは決して偶然ではなくて、自分の身体の生まれながらにして持っている『左右差』のかたよりみたいなものにマッチしていることが良くあって、細かく分析すれば理由が必ずあります。
ちょっとした不調時にコーチングされた時にこの『かたより』のせいにしてしまってそこを修正した感覚を作り込んでしまうと、
その感覚が消えてしまう事があります。
②
ゴルフでは飛距離を出す事に注目が集まりがちですが『飛ばさない』技術もかなり重要です。
飛距離を出すコツの一つは、アクセルの踏み込み量は小さくてもスピードが出せる仕組みを持つ事です。
クルマで言えば、1速よりも5速の方がアクセルの踏み込みが少なくてもスピードが何倍も出せる状態になります。
このようなスピードを増幅するためだけにテコを使っている感覚があるほど、動きの量が少ない細かく繊細な動きが難しくなっていってしまいます。
逆に、パターやアプローチはヘッドスピードや動きの量が少ないので、
アクセルの踏み込み量が多くしても動きの量が小さくトルクの太く密度の濃い動きにしていく事がカギになります。
③
イップス 対策ではここが最重要になります。
ショートパットのような、ことさら雑念がはさまりやすい時ほど、意識的な動きではなく、
オートパイロットされた自動化された動きに粛々とプレーさせることが理想的です。
その邪魔をするのが『意識』です。
脳の仕組みを分析すると、
「意識」によって自分をコントロールしようとすることは、(緊急事態を除き)ほぼ無意味である事がわかっています。
『意識は行動の後を追っているにすぎない』からです。
とは言え、この事実をいきなりスンナリと受け入れる事は我々にとって最初は難しい事だと思います。
時間の流れが日常感覚と逆だからです。
まずは、時間の流れの概念をアップデートするところからやってみると良いかと思います。
【過去】→【現在】→【未来】
『時間は過去から未来へ一方向に流れる』
というのが一般的な我々の日常感覚ですが、
それを、
【未来】→【現在】→【過去】
という概念にアップデートします。
既に存在する未来のその時が今の自分を作っていると考えられるかどうかで全てが変わります。
わかりにくかったら、
『針が止まっていて文字盤が動く時計』
をイメージしてみて下さい。
『自分の最善のストロークシステムによって転がる軌道上にカップを設置する』
というカップインを確信しやすい概念です。
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もっとわかりやすい表現が思いついたらコレもアップデートいていきますね(^^;;