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2018/10/30

イップスの原因になる「心技体+α」

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イップスの原因になる「心技体+α」とは

 

スポーツでよく「心技体」という言葉が使われます。

この「心」「技」「体」は、そのままイップスの要因の分類にもなります。

「心」はそのまま心理面を主に原因としたものです。

「技」はゴルフ技術を原因とするものです。

「体」は身体の使い方、動かし方を原因とするものです。

初期であれば、その原因を特定して適切な対処を取れば比較的すぐに改善することができます。そのような意味でも、どういった経緯でイップスになったのかという出発点を詳しくさかのぼる事はかなり重要です。

「心」は心理学者やメンタルトレーナーに、「技」はティーチングプロや、仲間のプレーヤーに、「体」は身体の構造に詳しいトレーナーや理学療法士、といったように、解決の糸口をその道の専門家に求めることも多いかも知れません。

 しかし、ここで解決を求める分野を間違ってしまうとイップスか改善するどころかこじらせてしまう事になりますので注意が必要です。

時には、この「心技体」のどれにも当てはまらないケースもあり得ます。

かなり前のことですが、あるトーナメントプレーヤーのアプローチイップス気味の相談を受けた時のことです。本人は自分自身のメンタル面の弱さを嘆いていましたが…

先に言ってしまうと、ウエッジのソールの使い方に原因がありました。

そのプレーヤーの得意なスイングスタイルと、使っているウエッジのソール形状が合わなかったのです。

グラインダーで、ウエッジのソールの一部を削ることで元々のスイングスタイルを変えずにほぼ良化してしまいました。

このケースは自分に合わないクラブ(道具)によって、イップスになりかかっていたわけですから、そのウエッジを使ったまま心理学者に解決の道を求めていたら、根本的な解決に至らずかなりの遠回りになってしまったことでしょう。

私にしてもベースはティーチングプロなので、ゴルフ技術の方に解決の軸足をとってしまい、技術的な解決に偏りがちでしたが、その出来事以来、ゴルフクラブの知識にもさらに気を配り、加えて心理学や運動生理学、脳科学などを研究してなるべく分野別の垣根を取り払い、先入観を持ったり思い込みや決めつけにつながらないようにする事で、無意識のうちに自分の得意分野に引き込むようなバイアスに陥らないように心がけています。